生後2~3ヶ月ぐらいまでの乳児は、ホルモンの影響もあって皮脂が過剰に分泌される傾向にあります。
この皮脂が過剰に分泌されることによって起こる皮膚トラブルが、脂漏性湿疹です。おでこや頭部、耳の周辺、股部、わきの下など、皮脂線の多い場所に出来やすく、湿疹はカサカサしたものから、じくじくしたもの、分厚いクリーム色のかさぶたが付着するものまで、さまざまです。
皮膚のターンオーバー(新陳代謝)が正常より速くなり、過剰な角質が蓄積してフケのような状態になるのです。
乳児期によく見られる一過性の変化なので、正しくケアをすれば、それだけで改善することもあります。しかし、湿疹化した場合は治療が必要になってきます。
皮膚の常在菌であるマラセチアに対するアレルギー反応が悪化因子として疑われる場合は抗真菌薬の外用を行い、炎症が強い場合は短期的にステロイド(副腎皮質ホルモン)外用薬を併用します。
乳児期の慢性的な湿疹は、アレルギーになる一因であることがわかっているので、アレルギーを予防するためにも早めに小児皮膚科を受診し、正しいケアの指導と適切な治療をお受けになるよう、お勧めいたします。
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